皆様こんにちは、web担当のななみんです。
今回は名張市の旧町にある古本屋「古書からすうり」さんへ取材に行ってきました!
「古書からすうり」さんは2017年1月にオープンし、今年で8年目を迎えました。
店内での販売の他、イベント出店やネット販売などもされている古本屋さんです📚
今回はオーナーの中田さんご夫婦にお話を伺いました😊
~店舗リフォームのお話~
—–なぜ元々薬局だったところにお店を?
「元々名張市の旧町でお店をしたいと考えていました。旧町でお店をされていた「カフェミューク」さんに話を聞きに行った際、広島工務店で建ててもらってよかったよというお話を伺ったことがきっかけで広島工務店へ相談しに行きました😊」
—–店内のこだわったところや中田さん的に気に入っているところは?
「(薬局だったこのお店が)明治の終わりごろに建てられた建物だったので、古書からすうりになる前から何度か改装されていたそうなのですが、よりオリジナルに戻ったような雰囲気にすることにこだわりました。今置いてある家具や本棚は、その薬局時代にあったものをそのまま活用しています。またこういうお店をやっていると、古いもの好きな地元の方が捨てられないから使ってほしいと家具を持ってきて下さることも多いです😊ちなみに、店内のサッシや古建具は広島社長が倉庫に貯めていた中からセレクトしてくださったものです♪
新たに購入したIKEAの椅子のように今売られているアイテムを置いても、古民家の力なのか馴染むんですよね✨意外とポップなものを置いても違和感ないんです。無垢の床も最初は白かったけど、8年経つと色が変わってきました。それが自分たちと一緒に年を重ねている感じがしてとても良いです。使い込んだ感じが出て来て気に入っています。」
↑店内の様子📚
↑2階への上り下りはこちらの階段タンスを使われているそうです!
↑ご夫婦の作業スペースの奥にお庭があります。緑があるおかげで心が癒されるそう🍀
↑奥様のお知り合いが開業祝いに作ってくださった看板✨
~お店のことについて~
—–「古書からすうり」の名前の由来は?
「実は公式verと非公式verがあるんですけど(笑) 公式では、からすうりがつる性の植物で周りの木に絡みつく特徴があることから、『人と絡み交流しながら商売をしていきたい』という思いでつけました。ちなみに非公式は、私(ご主人)がウリ好きで(笑)。ただからすうりだけだとインパクトが足りないからカラスを足しました」
まさかの理由で私も思わず笑ってしまいました😂
—–元々カフェと古本屋両方していたそうですが、なぜカフェを辞めて古本屋だけに?
(奥様)「元々私が想定していたのは、本を買ってからカフェで食事を楽しんでもらうという流れでした。しかし、実際はカフェ利用の方(主に女性)と古本利用の方(主に男性)とで層が全然違って、それぞれの目的だけで来られる方がほとんどだったのです💦カフェ目的の方にはこの古本がたくさんある店内が古本屋ではなくインテリアの1つとして見えていたみたいで😅そんな中コロナが流行りどちらか1本に絞る選択の末、カフェもありがたいことに人気だったのですが古本屋1本にするという決断をしました。」
(ご主人)「そもそも古本屋をしようとなったのは、妻に誘われて本のマルシェのイベントに一緒に行ったのがきっかけです。そこでこれまで知らなかった事との出会いや様々な発見があり、それが楽しくて✨妻の後押しもあり、古本屋をしようと決意しました。」
—–そもそもどういうものが「古書」になる?
「古い書籍だけでなく、昔の建造物が描かれた『絵はがき』や『新聞の連載小説(いわゆる紙物)』、『建物の図面』なども古書になります。そういった絵はがきや図面がもし出てきたら、そのままの状態で保管して持ってきて頂けると嬉しいです。なぜなら、1つの大きな資料の中に入っている付属の資料の方が実は貴重だったりするのですが、そっちが捨てられていることが多くて…💦できれば中身を抜いたりせずきれいな状態で保管をお願いします🙇」
↑赤塚不二夫などの現在有名な作家が昔描いていた少女漫画や新聞の連載小説。
コレクターがいるので、こういうものも古書として価値があるそうです😲
↑「古書」と聞くと、古い歴史が書かれた厚めの本をイメージされる方も多いのでは?
実際は雑誌も「古書」になるんです…!
—–「古書からすうり」さんは普段どういった仕事をされている?
「販売作業よりも買取の作業がメインになりますね。お店で受け取った大量の本や資料を、自分たちで価値がある本か売れる本かを1冊1冊読んで確認していきます。本がたくさん集まれば集まるほど、その本を運搬する作業がかなり肉体労働になるんです💦地道な作業で大変ですが、その頂いた本の中からいいものが見つかった時はたまらなく嬉しいですよ😊📚」
ちなみに段ボール箱1つにたくさん本が入っていても、その中で買い取れるものは1割程度しかないそうです…😲
—–売れる(買い取りたい)古書とそうでないものの基準は?
「基準というのがはっきり決まっているわけではないのですが、分けるならこんな感じですかね🤔↓」
—–中田さんご夫婦の思う“古書の魅力”とは?
(奥様)「人間って昔と同じことを繰り返しているんだなと思いますね。今自分が悩んでいることについての答えが100年前の本から見つかるかもしれない。昔の人はこんな考えをしていたんだ、こんなに美しいものがあったんだと発見することができます。実際に今求めているものが本の中から出てきた時、まるでお宝が見つかったような嬉しさがありますね😊」
(ご主人)「新刊って今の時代を切り取ったような内容の本が多いけれど、古書は今では考えられないような発想が書かれています。そういった今の自分にない昔の視点や考えに出会うことが出来るのが魅力ですね✨私も妻と同じく大量の本の中から貴重なものが見つかった時は本当に嬉しいです!」
↑本棚によって本のジャンルが分かれていました!(三重県の歴史、海外関連、グルメ系、漫画など…)
じっと見ていると気になる本が見つかるかも…💭
↑古本スペースから見た作業風景。ここで買い取り作業などが行われます。
いかがでしたか?今回は「古書からすうり」さんをご紹介しました📕
お話を聞く前までは「古書」=“歴史が書かれた厚めの本”だったのですが、実際はそういう本よりも絵ハガキや図面などの方が価値のある古書だということを初めて知りました。また、古本屋さんの仕事のことや古書の魅力など普段なかなか聞けないお話も教えて頂いたおかげで、私の中の古書のイメージがガラッと変わりました!
「古書からすうり」さんは定期的に様々な本のイベントにも出店されています。出店情報は「古書からすうり」さんのインスタに掲載されていますので、気になった方はぜひチェックしてみてください♪
◎店舗紹介
店名:古書からすうり
住所:名張市中町363
時間:11:00~18:00
定休日:月・火
駐車場:1台(店舗横にある店名が書かれたコーンが目印!)
※その他詳細は古書からすうりさんのインスタをご確認ください。